先日、世田谷美術館で開催されている『パリジェンヌ展』を観てきました。
最初に目に入ってきたのは重厚感ある生地のドレス。
18世紀に文化の中心となったパリで作られた、花かご柄の華麗なドレスです。
その頃は個人の邸宅で女主人が文化人を集めるサロンを開いたり、
舞台で使われたドレスや新しいヘアスタイルなどが流行ったりとパリの女性が自ら輝き出した時代です。
ヘアスタイルのエッチングがいくつかありましたが、かなり盛られていてびっくり・・
なんと軍艦をモチーフにしたものまであったのです!
他のものも「水泳帽」とか「謎のボンネットまたは眠る犬」などの題名がついていました。
どんなヘアスタイルか想像できますか??
また日々の生活が描かれた作品もありました。自立した女性を揶揄する風刺画などもあり、
パリジェンヌにもこのような時代があったのだなと改めて感じました。
19世紀、パリの近代化は加速され人々はウィンドウショッピングを楽しむようになりました。
流行りのスタイルのドレスに身を包んだ女性たちの姿は広告や雑誌でアメリカにまでも広まっていき、
「パリジェンヌ」の本も出されたようです。

ポストカードを買ったこの作品。
一見パリジェンヌですよね?実はボストンの社交界の女主人がモデルだそうです。
アメリカ製のドレスですが、フランスの人気デザイナーの作品を参考に作られたそうですよ。
美術界でも印象派など新しい動きが起こり、
女性はモデルだけではなく画家として才能を開花させたりと活躍の場を広めます。
アメリカからパリに渡って成功した女流画家メアリー・カサットの作品もありました。
その後20世紀は芸術のアイコンとして時代をリードする存在のパリジェンヌ。
ポストカードのイラストや戦後のファッション写真にその姿は収められていました。
また、洋服のデザイン画もいくつか展示されていましたがそこにはサンプルの生地も貼ってありました。
以前、アパレルの会社に勤めていたわたしはよくそういうデザイン画を見る機会があったので、
とても懐かしく見入ってしまいました。

こちらは、モード誌「Jounal des Dames et des Modes」(ジュルナル・デ・ダム・エ・デ・モード)の中のイラスト。
色の組み合わせがすてきですよね。この写真もポストカードです。
この展覧会は4/1まで開催されています。HPはこちら
様々な時代のパリジェンヌに会いに行ってみてくださいね!
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