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Père Noëlの起源

Bonjour! フレッドです。

今日は”サンタクロース”(フランス語ではPère Noël)について書きます。

サンタクロースは聖ニコラウスに由来しています。
この聖ニコラウスがどのようにしてサンタクロースへと変化していったかをご紹介したいと思います。

◆◆聖ニコラウス:ヨーロッパにおける祖先的存在◆◆
聖ニコラウスは4世紀の司教で、12月6日に祝われています。
特にフランス東部、ベルギー、ドイツ、オランダなどで親しまれています。
よい子に贈り物を渡すことで知られ、長いマントや司教帽(ミトラ)、そして司教杖が特徴で、しばしば「ペール・フエタール(罰を与える従者)」とともに現れます。


◆◆オランダを経て → シンタクラースへ◆◆
オランダでは、聖ニコラウスは シンタクラース(Sinterklaas) となりました。
オランダ人の入植者がアメリカへ渡ったとき(特に後のニューヨークとなるニューアムステルダム)、このシンタクラースの伝統も一緒に持ち込まれました。

◆◆アメリカ合衆国で:現代のサンタクロースの誕生◆◆
アメリカでは、シンタクラースが音の変化を受けて サンタクロース(Santa Claus) へと変わりました。
司教としての見た目は失われ、より世俗的なキャラクターとして描かれるようになります。
19世紀になると、アメリカの作家や挿絵画家たちが現在のサンタのイメージを定着させました。
・そりとトナカイ
・12月24日にプレゼントを配る習慣
・赤い服(コカ・コーラによって広まりましたが、実はそれ以前から存在)

現代のサンタクロースは聖ニコラウスそのものではありませんが、オランダ文化を経てアメリカで形作られた 聖ニコラウス由来の人物 というわけです。


↑戦前のものと思われるサンタクロースが登場する日本の広告

Qui etait Saint Nicolas, le vrai Père Noël :
聖ニコラオス、真のサンタクロースとは?:

では、このミュラの聖ニコラオス(約350年)についてもう少し詳しくお話します!

ニコラオスは西暦270年頃、現在のトルコにあたるリュキア地方のパタラで生まれました。
ミュラ(現在のトルコ・デムレ)の司教に任命された彼は、幼い頃に亡くなった両親から受け継いだ財産を貧しい人々のために用いました。
特に子どもたちにこっそりお金を与えて助けていました。
ここに彼の人柄が表れていますね。

この行為から、子どもたちに贈り物を配る「サンタクロース(ペール・ノエル)」というスタイルが生まれました。
303年~313年のローマ帝国皇帝ディオクレティアヌス帝の迫害の中で、彼は投獄され拷問を受けたと伝えられています。
325年には、おそらくニカイア公会議に参加したとされています。
343年頃に亡くなり、その墓はすぐに巡礼地となりました。

聖ニコラオスへの信仰は東方、そしてその後西方へと広がっていきました。
彼の聖遺物は1087年、ミュラの地域がセルジューク朝の支配下に入った後、イタリアのバーリ(Bari)の船乗りたちによって持ち去られ、移されました。
聖ニコラオスは子どもたちの守護聖人として崇敬されています。

現在、彼の聖遺物はバーリ(Bari)の大聖堂の地下聖堂に安置されており、
何世紀にもわたって「聖ニコラオスのマナ」と呼ばれる油状の液体が滲み出ており、多くの奇跡をもたらすと信じられています。

聖ニコラオスへの崇敬は、フランスのロレーヌ地方でも深く根付いており、
サン=ニコラ=ド=ポルト(Saint-Nicolas-de-Port)にある大聖堂には彼の指の遺物が崇められています。


ベルギーでは、子どもたちに贈り物が配られるのは12月25日ではなく、今日、12月6日です!
なぜなら前述のとおり、今日は聖ニコラオスの日であり、「本来のサンタクロース」の日だからなのです!

Voici une petite vidéo qui raconte son histoire avec des illustrations de style impressionniste :
そして、印象派絵画のタッチで彼の歴史を紹介する動画を見つけました。 → こちらをクリック

他にも同じようなタッチでの動画があります。面白いでしょ!

12/25までプレゼントを待てない人は、今日(そして12/25も!)贈り合うのも良いかもしれませんね。

※本文中の写真はこちらより引用:youtube et wikimedia commons

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DATE : 2025.12.06