2年半前くらいにこちらのブログでも紹介した銅版画家 南桂子さんの作品展に行ってきました。
今回は、2026年新春のコレクション展ということで「旅のはじまり」という題でした。

初めの作品は「とぶ鳥」。まさに旅のはじまりという感じの作品。春のこの季節にぴったり。
朝陽の上をとんでいく一羽の鳥。翼が本当に細かく描かれていて見入ってしまいました。
南桂子さんの作品は、銅版画の技法のひとつ、エッチングで制作されています。
線はものすごく細かく、しかもこれをやり直しがきかない銅板に彫っているのですからすさまじい集中力です。
私は刺しゅうや編みものをする時、集中していないと縫い目や編み目が乱れてしまいます。
そのように心が落ち着いていないとすぐに作品に出てしまうと思います。
南さんはどうやって日々を過ごしていたのでしょうね。
パリのフリードランデル版画工房で銅版画を学んだ南さん。
「わたしの人生はパリから始まった」と語っていたそうです。
42歳から28年間パリで過ごしたそうですが、
「パリの冬の夜に凍えた石畳をコツ、コツ、コツと歩くのが好き」と話していたそうです。
パリの曇り空の静けさや冷たく澄んだ空気を纏い制作していたのでしょうね。
私が最も興味深いのは、生涯作風が変わらなかったということ。
少女、花、木などあたたかいモチーフが多いけれど、どれも静かに語りかけるような作品には、
幼い時に両親を亡くしたというさみしい気持ちが含まれているのかもしれません。
今回私が訪れたのは、雨が静かに降っていた日。
平日の夕方前、照明が抑えられた部屋で人も少なく世界観に入り込めました。
穏やかな心を取り戻すとても良い時間でした。

春は何かと心や身体がうごかされてそわそわすることもあると思います。
そのような方は是非行ってみてくださいね。
4/12まで、ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで開催中です。教室にもチラシがありますよ。
今回は南さんが遺したアクセサリーも展示されています!
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