2006/8/15
文化の違いが誤解を招く・・・?
日本人の中には、フランス滞在中の経験として、“フランス人は冷たかった”とか“感じが悪かった”という感想を持つ人がいます。もちろん、そのようなフランス人はいると思いますが、文化の相違がそのような誤解を生んでいるかもしれません。
フランスでは、イニシアティブをとって自分自身で行動することに慣れています。一方日本では、全てが用意されていて、指示されていて・・・とよく考えて行動する必要がないとか、イニシアティブをとる必要のない場面がよくあると思います。そんな風に、日本人がフランスへ行くと、日本人だからといってフランス人があまり相手にしないと感じる人がいるのではないでしょうか。それは、日本人だからという理由ではなく、ひとりで勝手に好きなようにするだろう・・・と考えているからだと思います。
それにフランスには多くの外国人が暮らしていて、生活しているフランス人自体もそれぞれ出身地が異なるので、目の前にいる日本人がカメラを首から提げているとかブランド品の高価なバッグを持っていない限りは、彼らがいわゆる“日本人”であるということを意識していないと思います。そんなことで、フランス人は“日本人”ということにあえて意識していないため、言葉が理解できないとか、助けを必要しているというところまで考えないのです。
“フランス人は日本人に親切でない”と感じてしまうような状況はたくさんあるかもしれません。でも、それはただ文化の違いが招くのです。こんな例があります:日本では、おつりとレシートは、両手でプレートの上に出されることがよくありますが、フランスでは、この光景を一度も見たことがありません。同じように名刺は片手で手渡されることがほとんどですが、決して無礼な態度ではありません。それがフランス風のスタイルなのです。日本では、名刺を渡す際に“よろしくお願いします!”といいますが、フランスでは特に決まったスタイルはなく、何を言っても問題はありません。フランス風の名刺交換を、日本の方なら少しぶっきらぼうに感じてしまうかもしれませんね。フランスでは、使う言葉や対人関係の中でもっと自由があるように思います。もし、この“自由”に慣れない日本人がいると、尊敬されていないとか無視されているように感じてしまう危険があるかもしれません。
フランスの文化をよく理解するためには、まず考え方や礼儀作法に違いがあるということを知る必要があります。新しい文化を発見するときに、面白くそして興味深いと思うのは、いつもの“当たり前”が、実は文化によって全く異なることがあるということです。
“フランス”というと、ファッションや料理や芸術などの面にしか興味がなく、私にとっては別文化を理解する上での基本となる考え方や世の中の見方を完全に無視してしまっている方が時々いるように感じて残念に思うことがあります。